趣味総合@Vuelta 
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1 01/07(Sat) 23:11:26? (png/458KB)
73冊読めるかな
今年の抱負…スマホを見る時間を減らして本を73冊読む
モチベ維持のためにスレ立てた!
多分無理だけど
2 01/08(Sun) 00:04:23?
【1冊目】黒川博行「後妻業」
家にあったので読んでみた!絶対フレッシュなメンズが出てこないよね〜ちょっとなあ〜〜
と思いながら読んだら…すごい面白かった…(若いメンズはマジで出てこない)
高齢の資産家の後妻におさまって遺産を騙し取るのが後妻業
それを生業にしてる結婚相談所の所長柏木とそこの会員小夜子
ターゲットのおじいちゃんが脳梗塞で倒れるところから物語は始まって、さて娘たちは柏木と小夜子の悪だくみを阻止することができるのか!?と思って読み進めたら…
もうそんな次元じゃなかった!小夜子の履歴をさかのぼるにつれ明らかになる、元夫たちの不審死の数々…
大阪弁のやり取りとか公的文書の使い方とか探偵のしつこくて細かい調査とか色んな要素が物語をほんとっぽくしてて
なんかこう世界仰天ニュースでも見てるみたいだった
堅気じゃない人いっぱい出てくるしジャンルとしてはアウトロー小説になるのだろうか…今まで手を出したことのないジャンルだったけどハードル下がった
面白かった!
3 01/19(Thu) 11:17:02?
【2冊目】山本周五郎「山本周五郎 戦中日記」
誰と会った 何食べた 今これ執筆中…という覚書…まあ日記だ…
日付も飛び飛びでふだんはそんなペースで日記書いてたんだな…という感じだけど
昭和十九年戦局が激化してきたあたりからプライベートで色々あったらしいというのもあって書く頻度も量も多くなってる
危険と隣り合わせの状況で身の回りのことや自分の考えてることを少しでも書き残しておこうという気持ちからだろうか…
日記の最後あたりに生と死と仕事と運命についてすごい勢いで綴ってあってなんかこう…スーパー周五郎化してておおっと思ったら
翌々日にヒロポンのせいで二日間寝てないみたいな記述があってヒロポンすげ…と思った
けして下世話な話は出てこないけどたまに自分の気持ちを赤裸々に綴ってたりするので勝手に読んでゴメン…みたいな気持ちはちょっとある…ましてや普通の日常じゃないから思考もいつもの自分じゃないはず…
まあそんな中でも隣近所や友人に対しては面倒見良かったり、隣組においてはリーダー的役割をつとめたり
それでこそ人情小説の名手!って感じがなんかむしろ逆に意外だた…もっとコミュ障かと勝手におもってた…
4 01/21(Sat) 01:34:37?
【3冊目】我孫子武丸「新装版 殺戮にいたる病」
「これを読まずにミステリーを語るなかれ」って帯付きで平積みされてたからよ〜しっつってレジに持っていったのさ…
ちょいちょ〜い こんなん堂々とおすすめしないでくれ〜〜 グロいなんてもんじゃないpixivだったら百万回アカウント停止されてる
遺体の一部をを切り取る描写がかなり詳細に描写されてても〜〜それがほんとにきつかった!
そういう異常な性癖を持った殺人者と、その足取りを追う元刑事、息子が連続殺人犯じゃないかと怯える母親、3人の視点で話が進んでいくんだけど
終盤三者の距離が詰まっていってとうとう交差したときはドキドキした!
あとはネタバレになってしまうので俺の心の音声だけでお送りします
わ〜やばいやばい
えっ?
えっ何この人
えっ?
どゆこと?
え?
ええ〜〜〜〜…?

このオチのために俺はこんなにもハラハラドキドキしてたのか?と思わなくもない
でも俺がリアの頃好きだった新本格ってこんなんだったよな…
つまり俺が老いて好みが変わったんだナ…
5 02/01(Wed) 11:06:06?
【4冊目】岸見一郎 古賀史健「嫌われる勇気」
なんか……思ってたやつとチガウ…
職場の人と楽しく会話できる度胸がつく本だと思って俺は…
人の期待に応えてはいけない、人に褒められたいと思ってはいけない(他人に合わせて他人の人生を生きることになるから)、人を誉めてはいけない(縦の関係をつくってその人を下に見てるから)
アドラー心理学を理解したら人生はとてもシンプルになり幸せが訪れるとこの本では言ってるけど俺にはむしろややこしいし過酷な人生に思えてならないのだ…
哲人と青年の対話形式でアドラー心理学が解説されるわけだけど
哲人の言葉に所々「でもよお…」って思ったりしてもすぐさま青年が「あなたはとんでもないニヒリストだ!」とか「それは危険思想だ!」とか割って入るから自分が何に引っかかってたのか忘れてしまう…
この青年は終始テンション高い…ちょっと君黙ってて…
引きこもり不登校、リストカットなどすべてをアドラー心理学に当てはめて「それは特別になりたいだけ」と断言するのはシンプル通り越していくらなんでも雑すぎるとおもた…
今の生き方(ライフスタイル)は自分が選択したものだとか、怒りっぽい人は怒り以外の有効なコミュニケーションツールを知らないだけとか、目的論の一部は確かにと思うこともあるしそういうのは自分の中に取り入れていこうかなと思う
うーん正直なところよくわからなかったしアドラー心理学を誤解してるかもしれない
機会があればアドラー心理学の他のやつも読んで理解を深めたいところだ…
6 02/08(Wed) 11:15:31?
【5冊目】C・J・チューダー「白墨人形」
1986年に起こった少女バラバラ殺人事件、それに至るまでの不可解な出来事や悲惨な事故
三十年後、発見者の一人だった主人公のもとに届いた手紙をきっかけに、主人公は再びあの事件と向き合うことになる…
ちょっと前にあそびがみで紹介されてたやつ!俺はある程度平気だけど一応言っておくと犬が死にます
1986年パートと2016年パートがあって交互に語られるんだけど1986年では子供の世界の窮屈さや無力さ
2016年では老いに対する悲観がただよってて全体的に苦い…
主人公のエドが少年期に抱いてしまった後ろ暗さのせいで今も幸せになれないでいるから
間借り人のクロエとくっつくといいな〜と思ってたけど最後まで読んだらそんな気持ちはなくなっておった
あ〜〜〜…本命そっちだったか〜〜〜(それじゃだめだー…)という感じ…
エドの行く末が伺われてしまう結末は暗い…でもその余韻を引きずったまま読んだ謝辞はなかなか趣があった なんならくそこんした
というわけで最後まで楽しめた!紹介してくれたあそみありがとう!
7 02/16(Thu) 11:19:29?
【6冊目】筒井康隆「家族八景」
生まれつき人の心を読む力を持っている七瀬が、住み込みのお手伝いさんの仕事をしながら覗き見る8つの家族のオムニバス
七瀬シリーズの一作目だけど俺七瀬シリーズってジュブナイルかと思ってた
でもこれを少年少女が読んだらまず将来結婚したいとは思わないだろうな…
七瀬が移り住む家庭のどれもが誰かしら醜い本心を隠し持ってる
憎悪したり軽蔑したり…心がわかるって大変なんだなあ〜俺なら病んでる
それにしてもここに出てくる男女はほぼほぼみんなセックスのこと考えてる
夫婦ってそういうもん?それとも昭和という時代柄だろうか…
読みやすいし面白かった〜特に最後の亡母渇仰は最後にふさわしく凄絶…びっくりしたし恐ろしかった…俺なら病んでる
ところでこの七瀬シリーズ、広告を見る限り次の「七瀬ふたたび」は超能力バトルものっぽくてその路線変更ぶりに驚いたけど
今作を読み終わってみたら、精神崩壊させたり自作の背中押したりとすでに一般人に対しては一線超えまくってたから納得…
8 02/21(Tue) 23:27:33?
【7冊目】福田ますみ「でっちあげ 福岡『殺人教師』事件の真相」
平成15年、福岡の小学校で起きた教師によるいじめ事件
当時、新聞やニュースでは一人の男児に対する教師の執拗な虐待ぶりが大きく報じられたが実は… という実話ドキュメント
殺人教師とあるけどこの本の中で死んだ人はいません でもメチャ怖い 今年読んだ怖い本暫定一位だこれは
何しろこの男児の保護者の、嘘をふんだんに盛り込んだクレームの波状攻撃が意味わからなくて怖いし
それに対して誰も味方になってくれないで社会的に抹殺されかかるの怖い
これは校長や教頭が最初のクレームの時点でしっかり事実関係を確かめておけばこんな大事にならずに済んだのでは…と思わずにいられない…
やっぱ身に覚えのないことははっきり否定しないとなんだな…性格上なかなか難しいことではあるが…
あと日々流れてるニュースやワイドショーの内容が必ずしも真実とは限らないというのはしっかりと胸に刻まないとなと思った…
特に許せねえ!とか義憤でギギギってなってる時ほど疑うのを忘れてしまいそうだしね…まあワイドショーなんてしばらくまともに見てないけども…
9 02/27(Mon) 00:02:10?
【8冊目】筒井康隆「七瀬ふたたび」
シリーズ二作目にして出てくる出てくる、超能力者たち… スタンド使いは引かれ合う現象、超能力者でも起こるようだ
超能力を駆使してめっちゃ殺し合ってるけど、不思議と前作ほどどんよりした感じがないのは
七瀬が他の超能力者たちと出会い、心を開く仲間を得たからだろうか… 得たのにね………
それぞれ超能力を使うにもなにかしら制約があって、その中でなんとか七瀬を助けようと力を駆使するのはちょっとジョジョのスタンドバトルを彷彿として面白かったし
敵対する組織の素性もほとんどわからないまま終わったから続きが気になるっちゃ気になる…が
正直七瀬に対してあんまり感情移入できないつーか、なんならちょっとモヤモヤしつつあったから迷うところだ…
いやなんか色々七瀬に対しては色々言いたい…
10 03/07(Tue) 23:15:41?
【9冊目】小野不由美「営繕かるかや怪異譚」
ティーンズ向けのゴーストハントでさえ結構ガチめに怖かった記憶があるので、ライトなホラーって感じな表紙でも油断せずに臨んだ
そのためかそんなには怖くなかったぞ…うん
古い家で起こる様々なトラブルを、営繕かるかやの尾端さんが生きてる住人と死んでる住人双方に寄り添ったリフォームで見事解決する話
尾端さんの提案するリフォーム案もたいていシンプルで、そのやり方でうまくいくのか?と思ったら、うまくいっちゃうのだこれが…なんかこう地縛霊界のてぃ先生って感じな…
歴史ある城下町が舞台で、怪異に悩まされる人だいたい近年移住してきた人だから
古くから住んでる多くの人はすでに怪異と共存しながら穏やかに日常を送ってるのかもしれないと思うと
とんでもねー町だ…と思うとともに、なんだか素敵やんと憧れみたいな気持ちにもなったりするのだ…
11 03/13(Mon) 23:18:18?
【10冊目】小野不由美「営繕かるかや怪異譚 その弐」
前作と比べて怖さは少し落ち着いてるけど個人的にこっちのほうがより楽しめた
なんかミステリーっぽいというか…怪異そのものとそれが起こる場所、時間などなど、解決のためのヒントを拾い集めながら鑑みると
恐ろしい鬼や見るからに禍々しい幽霊の意外な真意が明らかになっていくのが面白い
特に「水の声」はミステリー色強くて面白かった〜尾端が「わかりました」と言ったところで俺も「そういうこと…!?(aha)」となって気持ち良かった
この回の尾端は名探偵しててかっこいい
あと無自覚に自分勝手な主人公が説教された後色々あってその説教された人に優しくされて色々あって心を入れ替えるという展開を読むと
俺小野不由美読んでるな〜!ってなる
俺のよく知らない伝承や文化にもちょっと触れられてよかった こんどは尾端と堂原の関係についてよく知りたいね
その3では一緒に出てきたりするのかな…会話してるところが見たいワ…
12 04/01(Sat) 00:53:22?
【11冊目】京極夏彦「前巷説百物語」
本屋に行ったら巷説百物語の新刊が出てたのでそれを買う前に時系列に読み返すことにした!
もう年内に73冊は諦めたね…京極夏彦やっぱアチィわ…
前巷説百物語は再読で、初めて読んだ時は「又市にもこんな時があったんだナ…」と思ったものだけど
今回この本から又市の物語を追っていくことで、ゆくゆくは後方彼氏面できるのではないか
内容はすごく必殺〜!晴らせぬ恨み…じゃなくて埋められぬ損を請け負う裏稼業とか個性的な仲間たち
各話の構成がほぼ一緒なのも時代劇的だし最後主人公一味が崩壊するところもしっかり必殺シリーズを踏襲してて熱い
いやこの崩壊劇が壮絶すぎてああ… ああ〜(涙)ってなるんだけど
これが始まりの終わりっていうか、ここから巷説百物語が始まるんだっていう
大げさに言えば歴史的瞬間に立ち会ってる実感に、涙ぐみながらもグッと来てた…
前巷説百物語を読む限り、又市はガラこそ悪いけど誰よりも「聖」の人で
それをもう知ってる上で過去作読んだらまた初見時とはまた違った感想になりそうで楽しみだ
あと林蔵の話も読まにゃ…あの別れる時の又市のモノローグがさ…ほんと又市優しいなって…
めっちゃ又市又市言ってる感想になった…又市好きなんだよね…
13 04/06(Thu) 23:10:00?
【12冊目】京極夏彦「嗤う伊右衛門」
多分再々読だけどやっぱ面白っ 
笑わない浪人伊右衛門と病気で顔が醜く崩れてしまった岩のすれ違いラブを軸にした群像劇
さほど多くない登場人物たちがそれぞれの思惑で複雑にからみ合いもつれ合いながら破滅に向かって転がり落ちていくよ…
又市もほとんどその流れに翻弄されただけだった…
一人めっちゃ悪役がいてそいつのせいで伊右衛門と岩は別れることになるんだけど
さらに武家の因習というのが伊右衛門と岩を幸せにさせない装置としてガチッと機能してて
もし又市が江戸にずっといれたら(でもって本調子だったら)そこに抜け道を作ってくれてたかもしれない…とぼんやり思うけど
それじゃ物語にならないんだよね…わかってる…
いや3回読んで思った…やっぱこれみんな死ぬしかないわ…と
つらいけど終盤まで読者のフラストレーションを溜めに溜めて〜のド修羅場→安らかなラスト
の流れはこれがカタルシスか!!という感じでめっちゃ好き
あと誰も知らないところで強烈なトラウマ負ってしまってる又市好き…
14 05/05(Fri) 17:31:49?
【13冊目】芥川龍之介「蜘蛛の糸・地獄変」
ここいらで教養のために近代文学でも読んでみるか…と思って手に取った…
俺が「奉教人の死」のオチに落胆したnum0万人目の腐女子だ
なんでみんな黙ってた?こんな名作BLがあるのを…!って思ってギンギンになってページめくってたのよ…いやー…やられたよね………
でもさ「しめおん」の中ではホモだよねこれは…
「地獄変」の娘を襲ったのは大殿ってことなのね…語り手がめっちゃ否定してるから騙された(考察を読んだ)

伏線とオチが繋がって「あっそういうこと?」と思ったとき近代文学に対するぼんやりした苦手意識が少し払拭された気がする…
昔の文学は現代人の俺にとっては不条理で意味不明という思い込みがあったから…
「枯野抄」の皮肉さ、「毛利先生」のほろ苦さ、「邪宗門」では法力バトルなんか始まっちゃったりして(なお未完)、芥川くんって思ってたよりは、とっつきやすいかも…?
でも中世が舞台の話が多くて教養のない俺は読むのに結構時間かかってしまった…教養を得るために教養を要求されるとはね…
15 05/24(Wed) 10:49:48?
【14冊目】京極夏彦「数えずの井戸」
あろうことか出版社品切れ(絶版?)だったので入手するのに少々時間がかかってしまった…
おいおい〜又市も出てる江戸怪談シリーズだぜ〜と思ったがかくいう俺も――
余り―――。
嵌らなかった―――。
始めから終盤まで展開が遅いというか、あらゆる物事が停滞してる感じで、
始めに「関わった者全員が死亡もしくは行方不明」という結果が提示されてなければ、読み進めるモチベを維持できなかったかもしれん…
菊は冒頭の伝え聞きで死んだとされてるけど、俺は生きて幼なじみの三平と遠くへ逃げてひっそりと生きてるという、そういうオチだと最初から信じて読んでいたよ
そんな結末を読むために最後まで急いで読んだよ…


いやこれ又市出なくてもよくないか??
ラストも又市と徳次郎の述懐ではなくちゃんと主要人物目線で書いてほしかったぜ
むしろそこがクライマックスなんじゃねえの?!
主膳は最後播磨に告白するべきだったんじゃねえの??!(ワンチャンしたかもしれないが…)
播磨がいきなり覚醒した理由もわからん…これはちゃんと読み込めば読み解けるやつかもしれないけど…
自分の望む結末じゃなかったからブーブー言ってる奴だ俺…
でもよお誰も幸せにならないメリバですらないなんてあんまりだ;;(メリバ好き)

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